逃げることも愛なのさ


 世間からってことで。ぜっっっっったいに有り得ないんだけど、高杉さんと近藤さんが愛の逃避行する話。雲隠れですね。どっちも譲れない信念があるから、ぜっっっっったいに有り得ないんだけど、そういう設定が好き。わたしが。

 さらっと概要(あまり考えてないともいう)。近藤さんがなぜか明日処刑されるということを聞かされた土方さんと沖田くん。どうして?なんで?と、ふたりは近藤さんに詰め寄るけど、決まったことだからごめんなって言われる。真選組のことは頼むなとかなんとか近藤さんは言う。そして、組のみんなには内緒にしといて欲しいと懇願。ふたりは聞いてはいても絶望顔。

 それと同時刻。高杉さんはまた子ちゃん万斉、武市先輩に当分帰らないことを伝える。帰って来なければ好きなようにやれとも。また子ちゃんはどういうことか等聞くけど、高杉さんはもう去りかけていて、後ろ姿で手を振る。振り返りもしなかった。

 次の日、土方さんと沖田くんに見送られて、屯所を後にする近藤さん。ふたりの顔は絶望的。納得できない等と、沖田くんは言うけど。ただただ近藤さんは困ったように笑うだけ。あとを追ってきたら許さないとかなんとか言って、振り返らずに近藤さんは屯所を出て行く。屯所にいたときは微笑んでたり太陽のような笑顔だったりしたけど、屯所から出るとそんな笑顔じゃなくて、

ようやく愛しい人に会えるようなうっとりとした表情になって、そのまま走り出してしまう。

 そして、ある場所に切り替わって、高杉さんと近藤さんが対峙する。

「やっとだな」

「うん」

「後悔は?」

「してない」

「こっちにこい」

「!」

 近藤さんが高杉さんに抱き着く。全ては仕組まれていたこと。全部全部嘘。ふたりが一緒になるための嘘。処刑なんてない。当分ではなく帰らない。全部、嘘。

『誰も俺たちを知らないとこに行きたい』

『江戸の情報なんて入らないとこに行きたい』

『これからはずっとふたりでいたい』

 それが願いだった。


 一方変わって、江戸では。

 土方さんと沖田くんはとっつあんのとこに行く。やはり近藤さんが処刑されるのはおかしいと抗議しに。しかし、とっつあんは処刑とはなんの話だ?そんな処刑はないという。意味がわからなくなるふたり。とっつぁんもどういうことだとなる。

 万事屋では、また子ちゃん達が訪ねに来てる。高杉さんが帰らないと。こっちは大体1か月後の話かな。テロリストを探せだ、また面倒なことをと銀さんは思う(てか、紅桜編から敵同士なはずだからそんなこと頼まないか……でも絡ませたいから!!いいか!!年賀状送ってる間柄だし大丈夫だろ)。

 で、なんやかんや近藤さんの失踪事件も耳に入る。関わってそうで関わってないのか、万事屋一行は調査を続ける。


 高杉さんと近藤さんは別の星かどこかに飛んでずっとイチャイチャしてる。てか、セッしてろよ!!!!で、ピロートーク時にテレビつけて、近藤さんが失踪しているとニュースが流れる。あっちゃーバレるのもう少し先かと思ったのになー。てめぇはツメが甘いんだよと、煙管の煙?を近藤さんに吹きかける高杉さん。ええー晋助に言われた通りやったんだけどなぁ。俺はざっくりとしか言ってないからな。ちぇーみたいな会話をする。

 罪悪感なし!!やべぇ!!誰だこいつら(落ち着いて)

 まあ、こんなかんじでふたりっきりを満喫する高杉さんと近藤さん。

 で、なんやかんやで銀時さんがおふたりを見つける。そのときは地球で見つけて欲しいな。なんで戻った感があるけどね。

 まずは近藤さんと接触する銀さん。銀さん見た瞬間、絶望顔になるのと同時に瞳の奥で安堵した気配を見せる(日本語しっかり)。

 で、泊まってるホテルでも一軒家でもいいけど、銀さんをそこに案内。

 部屋にいた高杉さんは銀さんの登場に驚くも、こちらも絶望とともに安堵が見え隠れしてる。銀さんはふたりからいろいろと聞く。馴れ初めとか、なぜこんなことをしたのかっていう。

「なんでそっとしといてくれないんだよ」ぼそっと近藤さんが言う。

「分かってと思うけど、お前ら背負うもの多すぎてんだよ」と銀さんが言う。


分かってた。この生活が続かないことも。

分かってた。心のどこかであいつらのことを気にかけていたことも。

分かってた。結ばれてはいけないことも。

「全部、分かってたんだけどなぁ」


 これからどうすんのと銀さんが聞く。

 当初は、銀さんに報酬渡すから黙っててと依頼して、このままランデブー続けるふたりの予定だったんですよ。でも、整理して書いてるうちにこいつら帰りたがってんなと感じてしまって……。え、わたしはふたりでランデブーしてて欲しいんだが。

 まあ、ふたりはそれぞれ帰ることに。(だとしたら、近藤さんが処刑でーというくだりは変えた方がいいかもしれない。何も思いつかないけど)

 離れがたいし、ずっと迷ってるんだけど、この短い思い出だけでも生きていけそうだなとか高杉さんが言っちゃう。ふたりとも泣いてるけど。

 銀さんはふたりのことを誰にも言いません。それが依頼。


 結局は捨てきれなかったふたりのお話。これからの人生は嘘をついていくんですよ。もう愛してないと。ふたりは出会ってなかったと。愛した現実から愛した人から逃げちゃうんです。ふたりとも。

世間から

仲間から

感情から

はたまた愛した人からでさえ

逃げることも愛なのさ。

おわり

2018-09-24

深夜に深海で夜明けを待つ

ぎん/たま中心の二次創作アカウントです。同性愛表現が多数含まれるので、お気を付けください。

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