待ち遠しい夜の話
千夜一夜物語、高近パロの話していっすか。いや、ただ近藤さんが高杉さんに毎夜毎夜会いに来て、おはなしするっていうそれだけなんですけど。
なんやかんやあって、身体だけの関係の高杉さんと近藤さん。ある日のピロートークで近藤さんが千夜一夜物語を知ってるか高杉に聞くんです。高杉さんはキセルを吹かしながら、聞いたことあんなって答えました。近藤さんは布団の中で足をバタバタさせながら、今日から毎日、その物語を教えると嬉しそうに言います。は?という顔をする高杉さん。
「この物語ってさ、娘が王様に毎夜毎夜お話を聞かせるんだよ」
「俺は一夜ともにしただけで殺しはしねェ」
「知ってんじゃん」
「大まかにしか知らねぇェよ。で?お前は毎夜俺に会いにくるのか?」
「高杉が嫌じゃなければ」
「ククッ、いいぜ来いよ。その代わり面白くなくなったら打ち首だな」
「えェ、なにそれ」
「ちゃんと物語に沿ってるだろ?」
「絶対に千夜通ってやるからな」
「ふっ、楽しみだな。ほら、今日からだろ?」
「そうだよ。どの話からにしようか」
と言って、話始める近藤さん。
まあ、わたし千夜一夜物語を読んだことないんですけど。いや、もう読みたくてウズウズしてますよ。語る内容もgntm登場人物でパロする予定。予定は未定。
そして、幾百夜か過ぎたある日、高杉さんは気づいてしまったんです。テロ行為を止めてるなって。毎夜毎夜、近藤さんが通って、話をしてくれます。それで心が満たされてるように感じてまっていたのです。それに気づいた高杉さんはゾッとしました。自分は、自分を見失っていた。目的を、先生を。高杉さんは力任せにキセルを折ってしまいます。(まあ、このとき今夜の物語の続きはどんなだろうとキセル吹かせながら考えてて欲しい)
で、その夜。いつも通りにセックスをして、ピロートークで近藤さんは昨日の続きを話そうとします。しかし、今夜はそれを高杉さんが止めます。
「近藤、今日で物語はお終いだ」
「っ、面白くなくなったか?」
「いや、楽しかったぜ、お前と過ごすこの時間は。だから殺しはしない」
「じゃあ、なんで」
「俺はあの物語の王様のように諭されねえだけだ」
「……そのまま諭されてたら良かったのに」
「残念だったな、そんなわけにはいかねェんだよ」
近藤さんは高杉さんに背を向けます。
「だから、今日で終いだ。物語も。この関係も。もう、ここには来るな。次ここに来たら、 斬る」
近藤さんは背を向けたまま無言を貫きます。
「お前にしては上出来だ。ひと時でも俺の破壊行為を止めたんだからな」
ズッと鼻をすする音が聞こえてきます。そして、近藤さんは振り向いて、高杉さんに言いました。
「千夜通う予定だったのに、明日から暇になんじゃん」
泣き笑いのようになって、声が引きつる近藤さん。その頬に高杉さんは手を寄せます。涙の跡をなぞってくれ。
「今日までだ。昨日の続きを話せ」
「そんなこと言っていいのかよ。昨日よりうんと続きが気になる終わり方にするぞ。そしたら、明日も来て欲しくなっちゃうぞ」
「なら、そうさせてみろ」
願望が入るんですけど、高杉さんにここで優しい顔で微笑んで欲しい。それを見て、近藤さんは一層泣きそうになってくれ。
で、昨日の話の続きを始めます。そして、本当に途中で切る。
「続きはどうする?」
「次の夜まで」
「そっか」
次の夜ってことは明日ではないんですね。まあ、二人には通じたということで。なんかもっと良い言葉あれば、そっちにしたいなぁ(語彙力不足)
そして、また幾百夜も過ぎて、高杉さんが亡くなったことを銀さんから聞くんですね。その日の夜に、縁側かなぁ、お酒を飲みながらひとり、誰に言うまでもなく、物語の結末呟きます。その日があれからちょうど千夜目だったら素敵だな。
そして、近藤さんは消え入りそうな声で空に向かって言うんですね。
「こんなにも夜が待ち遠しかったなんて」
と。
おわり
当初のツイッター(最終話辺りの読了前後
で、高杉さん亡くなって、捏造としてね、銀さんが担いで来たたかすぎさんの亡骸をさすりながら、物語の結末言うんだよ。
「こんなにも夜が待ち遠しかったなんて」
おわり。
とりあえず、こういう流れと設定の高近がいいなぁっていう!この楽しさ伝えきれてないのが悔しい!!!千夜一夜物語読んだら掛け合いのセリフ部分もっと良くなるかな。考えてたときもっと良い流れだったような(気のせい
2019-06-17
いやー、物語の結末が違ってましたね!最終訓!高杉にさん取り込まれたから、銀さん持って帰らないし、あははは、どうしようかなーー!まあ、普通に銀さんから事の結末聞いて、「こんなに夜が〜」の台詞でくくっていいか。そうだな。
2019-06-20
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