銀さんと近藤さんの居酒屋話(1-9夜)

《全会話文のみ28話》 (2月大体毎日更新しました)

ここでは、1~9話を掲載します。

モブはそれとなく出ます。


〇銀さんと近藤さんのある夜話

「うぅー寒い寒い、おやじィ、熱燗一本頼む」

「あっ、万事屋」

「げっ、ゴリラ」

「ゴリラじゃないですゥー!あと、げってなんだよ、げって」

「あー、今日取り巻きくん達いないのね、ならいい」

「取り巻きくんってトシ達か?」

「それ以外に誰がいるんだよ」

「…お妙さ」

「ぜってーにねェだろ」

「万が一にはあるかもしれねェだろ」

「大丈夫だ、億が一でもねェから」

「はぁ。てか、なんでお前がここにいるんだよ、チャイナさんは?」

「……万事屋の暖房壊れて、新八ん家に行ってる」

「ぷぷっ、万事屋追い出されたのかー!かわいそうになー!」

「はぁ?追い出されてませんけどー、大人ですからここにあったまりに来ただけですがァ?どっかのゴリラみてェに毛皮なんてないんでねェ!」

「ゴリラじゃないですー!あ、でもここであったまっても家に帰る頃には冷えるだろ」

「寒さを感じなくなるまで飲む」

「……凍死するぞ」

「いやー、まあだからよォ、ひとつここは提案なんだが」

「ん?なんだ?」

「この後、あったまりに行こうぜ」

「……最悪な誘い文句だな」

「嫌か?」

「別に嫌とは言ってねェ」

「はいはい、お二方、とりあえずここでたらふく飲んで食べてあったまっていきな」

「そりゃ、もちろんな」

「……ほどほどにしとけよ。俺は知らねェからな」

「大丈夫大丈夫、ま、とりあえずよろしくな」

カチっ

おわり

2021-02-01 

 最後はお猪口合わせた音です(また言い訳してる)。今回はほんの少し風味出せた気がしますが、たぶん次回からないです。くだらないネタ2つほど今の段階でもある。これから増えるだろうし、ほぼCP詐欺。…この後銀さん酔い潰れて、近藤さんが期待したーって唇噛むエンドもいいなと思いました。


〇銀さんと近藤さんの節分話

「知ってるか、ゴリラ」

「何が?」

「今年の節分は、2/2らしいぞ」

「え、そうなの?なんで?」

「俺がそこまで知るかよ」

「なんでそんな堂々と言えんの」

「今年の節分が2/2なのは、立春が2/3だからなんだよ。もともと節分は日が決まってなくてだな、立春の前日が節分なんだ。で、閏年と同じ感覚なんだが、1年間を二十四節気に当てはめて進むと、1年に少しずつ誤差が出てきて、ずれが生じるんだな。その誤差修正が今年、ってわけだ」

「なんで居酒屋のオヤジが長文喋ってんの」

「なるほどな」

「納得してんじゃねェ」

「まあまあ、ここは節分らしくイワシでも食っとけ」

「は?イワシ??」

「え?万事屋は節分にイワシ食べねェのか」

「食べねェだろ、何言ってんだ」

「え?イワシの頭を玄関に飾らないのか!」

「なんでそんな狩猟民族みたいなことすんだよ!」

「あー、銀さん知らねェのか、魔除けだよ魔除け」

「魔除け?」

「焼いたいわしの臭いやらが鬼は苦手だから、鬼を追い払うってことで魔除けなんだよ」

「豆まきじゃねぇのか」

「豆まきもそうだけど、あー、意外と知らねェんだな」

「イワシより恵方巻き食べるだろ」

「銀さん、分かってねェな!恵方巻きよりイワシのほうが歴史が古いんだよ!」

「なんでそんなイワシ押してくんだよ」

「イワシはうめェ」

「何、てめェは食ってんだ。俺にも寄越せ」

「さしずめここは、節分で追い出された鬼の溜まり場だな」

「は?」

「鬼は酒好き、家にいない」

「ああ!って、俺は追い出されてないけどね?万事屋は知らないけど」

「はぁ?俺だって追い出されてねぇわ!」


やんややんや


「ははは、鬼は鬼で楽しくやりゃあ、節分も悪くはないねぇ」


唐突におわる

 モブオヤジを出しゃばらせてすいません。

2021-02-02


〇銀さんと近藤さんの花粉話

「節分終わったから今日から立春だな」

「じゃあそろそろ春かー、花粉……」

「ん?万事屋、花粉症なのか?」

「いや、花粉症じゃねぇが、となりのヘドロさんが」

「となりのヘドロ?ぺドロじゃなくて?」

「ペドロは超感動大作のやつだろ、そっちじゃなくて、隣の花屋のヘドロさんの話だ」

「(ペドロってそんな感動したっけな)」 

「花粉がそこらより倍飛ぶからよォ、まあ、今年はどうなるか分かんねぇけどな」

「へぇー、大変だな。あれじゃね、そのヘドロさんに対策してもらえるようなんか言えねェのか?」

「ばっか!!お前本当に馬鹿!!言えるわけねェだろ!ヘドロ様に恐れ多くて口答えなんかできるか!」

「ヘドロ様!?どういう関係なんだよ!隣同士の呼び方じゃねェじゃん!」

のちに、ヘドロと出会う近藤さんはその言葉の意味を理解したという。

おわり

2021-02-03 00:02:20


〇銀さんと近藤さんの慰め話

「あ゛ー、やらかしたぁぁあああ!」

「うぃーっす。って、あれ?もうこいつできてんの?」

「お、銀さんいらっしゃい。そうみたいだね。来てからずっとうじうじしてる」

「へぇー、珍しいな。何があったんだよ」

「久々に仕事でやらかした……うぅっ、どうせ俺はゴミクズなんだよォ!!」

「おお、思ったよりやべェな」

「そうみたいだねー、そっとしといてやんなよ」

「おぅおぅ、近藤さんよォ、やらかしたっていいじゃねェか。どうせ元々やらかしてるような塊だろ。ストーカーするような奴が今更気にすることねェって」

「お前、慰める気あるゥ?」

「は?本当のことだろ?」

「……はぁ。なんか万事屋みたいに人生ずっとやらかしてる頂点の奴見てたら、自分の悩みがちっぽけな気がしてきた」

「おい、どういうことだゴラァ。てめェだけには言われたくねェぞ」

「俺も万事屋には言われたくねェ」

「ははは、なんだい、近藤さんも調子でてきたじゃないか」

「うっ」

「ほらほら、この万事屋銀さんのおかげだろ。ありがたーいお説法料としてここのお代お前持ちでいいぜ」

「はぁ。無意味で無価値だったけどな」

「うるせェ。でも、とことんまで付き合うぜ、今夜は」

「じゃあ、よろしく頼もうかな」

おわり

2021-02-04 00:08:53


〇銀さんと近藤さんの焼き芋話

「そういや、前にさ」

「おう」

「駅前に焼き芋屋さんが来てたんだよ」

「へぇー、うまかったのか?」

「いや、なんか今までなかったのに急に出てきて、ビビっちまってよ」

「なんでだよ。じゃあ、買わなかったかのか」

「ぐっ、無念」

「無念じゃねェ」

「やっぱスーパーより良いのか」

「うまい、確実にうめェ」

「そうだよな!買えば、良かっ、た」

「ならよぉ、この後行くか」

「え?」

「穴場があんだよ、うまいとこ」

「へぇー、なら連れてってもらおうじゃねェか」

「期待してろ」

おわり

2021-02-05 00:09:14


〇銀さんと近藤さんのお寿司話

「寿司食いたい」

「いきなりすぎだろ」

「お、寿司食いたいってか!銀さん任せな。新鮮なネタ仕入れてるからよ!何がいい?玉子か?かっぱか?」

「魚じゃねぇのかよ。いや、そうじゃなくてだな」

「何が違うんだよ」

「人の金で寿司が食いたい」

「……」

「銀さん……」

「なんだよ!人の金っつぅーのがいいんだろ、なんならにk」

「あ、万事屋それ以上はダメだ!」

「は?」

「人の金でその、牛さん豚さん鳥さんやらの、その、焼いた体を食べたいっていうのは特許(メタ)的にダメなんだぞ!!」

「え?それここで言う?あと、表現はそっちがダメだろ」

「とにかくダメだ!対処できねェ!」

「いやまあ、今そっちより寿司が食いたいからいいけどよ」

「お、で?玉子か、かっぱか、しんこかどれにする?」

「魚出せ!サカナ!!寿司つってんだろ!」

「玉子も立派な寿司だ!なめるんじゃねェ!」

「あー、俺は本マグロ食いてェ」

「そんなものはない」

「え?ねェの?」

「あー、じゃあ、タコ、イカ、エビくらいはあるだろ」

「ん?かっぱ、えび、えびぞう、うっ、頭がっ!」

「近藤、それ以上思い出すな。で、オヤジ、どうなんだ」

「どれもないが?」

「だったら、寿司ねェだろ!」

「玉子があるっつってんだろ!!つべこべ言うな!」

唐突におわる

2021-02-06 01:15:17


〇銀さんと近藤さんのお花見話

「春一番も吹いて、梅の花も咲いて、そろそろ本当に春が来るなぁ」

「そだなぁ、この寒さとようやくおさらばか」

「ははは、熱燗が進む寒さだったな」

「次は花見か」

「いや、花見は飲む理由の免罪符にはならないぞ」

「でも、花見はするんだろ?」

「まあ、真選組の恒例行事だしィー?」

「さっきのセリフ、そっくりそのまま返してやろうか」

「うぐっ。あ、だったら、万事屋達が花見する日は教えろよ。俺らと被んねェようにしないと」

「別に被ったっていいだろ」

「被って大変なことになっただろ。別時空だとあの桂だって出てくるんだからな」

「別時空言うな」

「もうなんでそんな不満そうなんだ?」

「別にィー!被ったって花見してもいいだろーって思ってるだけですゥ」

「それは、ふたりでもいいだろ」

「は?」

「なんだよ、ふたりじゃダメか?花見」

「え、あー……ダメ、じゃねェ」

「え!?な、なんで赤くなってんだよ!俺まで熱くなってきたんだけど!!」

「うるせェ、ゴリラ。これはただの飲み過ぎなだけだ……!!」

「ええっ……で、結局どうなんだよ」

「……そうだな、夜桜でも見に行くか」

ふたりで。

おわり

2021-02-07 08:46:37


〇銀さんと近藤さんの映画話

「お、どうしたゴリラ。顔伏せて。もう飲み過ぎちまったのか」

「よぉ、万事屋。いや、これはちょっとな」

「あ?またなんかやらかしたのか?」

「ちげェ……こともねェか?」

「何なんだよ」

「いやー、ちょっと総悟が見たいっつうから、映画をな、一緒に観たんだが」

「映画ァ?そんなにやべぇやつか?」

「ヤベェのは間違いないんだが、ヤバさのベクトルが邪悪でよ。パッケージと総悟に騙された」

「そんなにか。どんなやつなんだよ」

「なんてーか、主人公と主人公の彼氏と友達ふたりで、友達の出身村に何年かに一度のお祭りがあるから遊びに行くんだが、その村はやべェとこだったっていう」

「説明下手か?」

「とにかくグロくて邪悪で、頭に残るーーー総悟めェ!!」

「まあ、ドンマイとしか言えねェな」

「その映画俺も見たよ、やばかったよね」

「おやじも見てんのかよ。そんなに有名なやつか?」

「いや、一部に有名ってやつだな。ホラーだし」

「ホホホホホホ、ホラー?!」

「あれ?ホラーの分類になるの?」

「ホラーっぽくないホラーだな。でも、ホラーは面白いよォ!」

「まあ、ホホホラーなんてェー相手を怖がらせるために作ってるからね!大体ここで驚かしてくるってわかって、俺はそんなに面白いと、か感じねェなァ!」

「万事屋……」

「えーそんなことないよ!ホラーはね、いろんな種類があって、一辺倒じゃないんだ。そう思うのは、銀さんがまだ自分に合ったホラーに出会ってないだけだよ!!」

「えぇ、なんか力説してくるんだけど」

「なるほどな。じゃあ、万事屋見るか?」

「は?」

「俺が見た映画」

「いやいやいや、ホラーだろ?怖いのが嫌ってわけじゃねェけど!ただ、ホラーだからよォ」

「あーでもいいかもしれないよ、銀さん。さっきも言った通り、ホラーらしくないホラーだからそこそこの人気はあるんだ」

「ほら、店主もそう言ってることだし、見てみろよ」

「あ、え、別に見なくても」

「いいねいいね。僕、DvD持ってるから、そこのテレビで流そう」

「え?それはちょっと」

「あれグロいけどいいの!?」

「大丈夫でしょ。僕も見たくなったし」セット完了

「万事屋、一言だけ言っとく」

「は?何だよ」

「地獄にようこそ」

2時間半後、居酒屋内から店主以外の笑顔が消えた。

おわり

2021-02-08 01:32:53

 何の映画か分かりましたか?


〇銀さんと近藤さんの下ネタ話

※お下品ネタなので苦手な方は注意

※ふたりとも泥酔状態

「なあ、テとチって似過ぎてねぇか?」

「は?何言ってんだ万事屋?」

「もう一度言うぞ。テンポとチ◯ポは似てねェか?」

「万事屋……………………似てるっ!」

「だよな」

「ということはだ、テとチの違いである、この真ん中の棒が真のチ◯ポってことか」

「ゴリラァ、てめぇ……………つまりそういことだな」

「だよな!!」

「にしても、チってよぉ、テと違って右上がりだから、つまりあいつは右曲がりってことか?」

「おい、万事屋……………………お前天才か?」

「ふっ」

「チ◯ポのことお上品に言うと、ティ◯ポじゃん。つまり、テの方がお上品なんだよ」

「近藤お前…………………………ホモサピエンスか」

「ふっ、まあな」

「ということは、テンポとチ◯ポは同等ってことで、テンポはチ◯ポであり、逆も然り」

「つまり、チ◯ポをテンポよく…」

その瞬間、銀さんと近藤さんの間に包丁が飛ぶ。

後ろの壁に突き刺さる。

「銀さん、近藤さん。ここは居酒屋。下品な話をするのも結構。しかし、限度というものがあります。他のお客様にご迷惑をかけることはおよしに」

「お、かみさん」

「すいませんでした、女将さん」

「分かればいいのです。しかし、わたしもテンポとち◯ぽは似てると思うので、テは貴族でチはチャラ男でお願いします」

「「女将さん!?」」

おわり

2021-02-09 00:50:23

深夜に深海で夜明けを待つ

ぎん/たま中心の二次創作アカウントです。同性愛表現が多数含まれるので、お気を付けください。

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